猫が食べてはいけないものを食べることを「誤食」といいますが、食べたものや形状などによっては、猫の命に関わるケースがあるので十分注意が必要です。
そこで今回は、愛猫が誤食した際の対処方法や誤食の予防法などについて、獣医師の重本仁先生と愛玩動物看護師のいしまるあきこ先生に伺いました。
愛猫が誤食したらどうすればいい?

引用元:
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
愛猫が誤食してしまった、あるいは誤食の疑いがある場合は、元気な様子を見せていたとしてもすぐに動物病院を受診してください。症状を悪化させるリスクがあるため、誤食したものが口からのぞいていても、無理に取り出そうとするのはNGです。
また、誤食したものの破片や吐き出したものがあるのなら、現物や写真を動物病院に持っていくと診察の参考になります。受診の際は、誤食した時刻、誤食したものの量、猫の様子などもあわせて伝えましょう。
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愛猫の誤食を防ぐ2つの方法

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ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫が口に入れそうなものは出しっぱなしにしない
猫の誤食を防ぐためには、猫が口にしやすい危険なものには触れさせないよう、飼い主さんがしっかりと管理することが大切です。
猫用のおもちゃなどは、使い終わったら毎回必ず猫が取り出せない場所にしまいましょう。また、猫だけで遊べる知育玩具なども、猫が誤食できないサイズの商品を選ぶなど、細かい仕様を確認してから購入するのをおすすめします。
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フタ&ロック付きのゴミ箱を使う
ニオイが気になってゴミ箱の中をのぞいたり、中のゴミを引っ張り出したりする猫は多く、これが誤食の原因になることがあります。
ゴミ箱には猫が食べると危険なものが多く入っているため、ゴミ箱を選ぶ際は、フタに簡易ロックが付いたものにするといいでしょう。猫がうっかり倒してしまっても、ロックがかかっていれば中身がこぼれ出ないので安心です。
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猫が誤食しやすいもの6選

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ねこのきもち投稿写真ギャラリー
薬品や洗剤
人の薬をはじめ、洗剤や乾燥剤、保冷剤や消臭剤などです。猫が誤食すると、中毒症状が起こる危険性があります。
植物の種
ピーナッツ、アーモンド、枝豆、梅干しの種など。小さな種でも気道に詰まると呼吸困難を起こし、命に関わる場合があります。
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電池
飲み込むと、食道や胃の粘膜が腐食したリ、胃や腸に潰瘍ができたりして、命を落とすケースも。
猫用おもちゃ
じゃらしおもちゃの羽根部分を噛みちぎって飲み込んだり、ネズミの形をしたおもちゃを丸ごと飲み込んだりすることがあります。
ビニール袋やラップ
食べ物のニオイが付いたビニール袋やラップ、菓子袋やゴミ袋など。カサカサとした口触りを好む猫も多いようです。
ひも状のもの
ビニールひも、糸くず、輪ゴム、ヘアゴム、電気コードなどのひも状のものは、獲物だと思って口にしてしまうことがあります。
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猫の誤食を防ぐためには、猫が口にしやすいものを隠すなど、生活環境を整えることが大切です。愛猫を危険な誤食事故から守るためにも、今一度室内の状態を見直してみましょう。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)、いしまるあきこ先生(一級建築士 愛玩動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2025年5月号『まずは知ることがリスクや被害を減らす第一歩 図解 猫のいのちの守り方』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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