猫は本来、警戒心が強い動物。そのため、逃げにくくなる「抱っこ」という行為を苦手に感じるのは、自然なことです。もし愛猫が抱っこ嫌いでも、それは飼い主さんを嫌っているわけではありません。
そこで今回は、愛猫をうまく抱っこできない飼い主さんに向けて、猫が抱っこを嫌う3つの理由と抱っこ方法の見直し方を、獣医師の中桐由貴先生に伺いました。
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抱っこをするタイミングが悪いから

引用元:
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫を抱っこするのに大切なことのひとつが、抱っこのタイミングです。猫が毛づくろいなど何かに集中しているときは、邪魔をされたくないので抱っこを嫌がる猫が多いはず。また、猫の気が乗らないときも拒否されがちです。
そのため、日向ぼっこをしているときやまどろんでいるときなど、猫がひまそうなタイミングを見計らって抱っこしてみるのがおすすめです。ただ、似た状況でも寝ているときは、そっとしておいてあげてくださいね。
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体が拘束されて自由に動けないから

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抱っこをする際は、しっかりと猫の体を安定させることが大切です。しかし、猫の体を固定しすぎると「自由が奪われた」と感じた猫は不安を覚えて逃げようとします。また、体を圧迫されて猫が苦しさを感じる場合も。
抱っこするときは、「手を添える・支える」にとどめ、少なくとも猫の上半身が自由に動けるよう配慮してあげましょう。
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そもそも抱っこに対していい印象をもっていないから

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抱っこのタイミングや体勢と同じくらい大切なのが、抱っこをするときの環境です。
よくくつろいでいる場所でおやつを与えながらなど、猫の好きなものとセットで抱っこにトライすれば、猫は「抱っこ=いいこと」と覚えてくれやすくなります。
また、爪切りや受診前など、猫が苦手なシーンのみで抱っこするのではなく、ふだんからスキンシップの一環として抱っこを取り入れると、成功率がアップしますよ。
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このように、猫はもともと抱っこが得意ではない動物。飼い主さんが「どうしても抱っこしたい」と思っていても、愛猫の気持ちを大切にして、無理はさせないようにしましょうね。
お話を伺った先生/中桐由貴先生(アニマルケアサロンFLORA院長 獣医師 日本ペットマッサージ協会理事)
参考/「ねこのきもち」2025年5月号『スキンシップは好きなのに、なんで~!? イヤな理由を理解して 猫ファーストな抱っこにトライ!』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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