腎臓の機能回復効果が期待される、猫用のAIM新薬がついに完成! 2025年5月から治験が始まり、希望が見えてきました。今回は、開発者である一般社団法人AIM医学研究所 代表理事・所長の宮崎徹先生に、今後の見通しなどについてお話を伺いました。
新薬の運用開始はいつ?

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ねこのきもち投稿写真ギャラリー
――新薬の運用開始はいつ頃の見通しですか?
宮崎先生:
「猫用のAIM製剤は、今年5月からいよいよ治験を開始しました。見通しとしては、年内いっぱいで治験を終了し、来春には薬事申請(承認申請)を提出する予定です。審査の所要時間は省庁しだいですが、私たちの希望としては、来年中、遅くとも再来年はじめには承認されることを期待して準備を進めています」
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新薬の投与方法は?

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――新薬の投与方法と効果を教えてください。
宮崎先生:
「AIMはタンパク質なので、経口投与では胃腸で分解されてしまいます。そのため、投与は静脈注射になります。頻回の投与は不要なので、負担の少ない治療が見込まれます。効果について現時点では詳しく言及できませんが、これまでの研究から、腎臓病の猫の健康寿命を伸ばす可能性があると考えられます」
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希望者は治験に参加できる?

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――治験では何をしますか? 希望すれば参加できるのでしょうか。
宮崎先生:
「治験では、治験薬を腎臓病の猫に用いてAIMの効果を検証します。治験対象は特定の腎臓病ステージにある猫に限られるため、希望者(猫)全員に参加していただくことは叶いません。複数のスクリーニング検査の結果、完全に条件に合う猫のみに、同意を得たうえで治験に参加していただく流れとなります」
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実用化が待ち遠しい猫用のAIM新薬。1つでも多くの命を救ってほしいですね。
お話を伺った先生/宮崎徹先生(一般社団法人AIM医学研究所 代表理事・所長)
参考/「ねこのきもち」2025年9月号『猫がかかりやすい慢性腎臓病予防のためにも 今すぐ始められる!「腎ケア」習慣』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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