愛猫とのスキンシップにおすすめなマッサージですが、やり方に苦戦する飼い主さんは多いようです。そこで今回は、さする、握るなどの簡単な動きだけでできる、グーの手の形を使ったマッサージについて、獣医師の中桐由貴先生に伺いました。
猫にマッサージをする際のポイント
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愛猫がよろこぶ部位や触り方を見つける
どんなマッサージでも、それを気持ちいいと感じるかは猫によって個体差があります。愛猫が好む部位や触り方を見つけて、無理のない順番で行うようにしましょう。愛猫の反応をよく見ながら行うことも心がけてくださいね。
お互いにリラックスした状態で始める
マッサージは、猫がくつろいでいて、飼い主さんも時間や心に余裕があるときに行うのがベストです。静かな場所で、やさしく声をかけて安心感を与えながらできるといいですね。
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おでこをほぐすマッサージ
まずは、おでこをほぐすマッサージをご紹介します。使うのは、指の第一関節と第二関節の間です。
両耳の間に手を置き、前後にこするようにマッサージ
猫のあごの下に片手をそえて顔を固定し、両耳の間に手を置いて頭~おでこを前後にこすりましょう。猫が人や物にニオイをつける“スリスリ”と似た感覚になり、猫にとって心地よさが感じられます。嫌がらなければ、少し強めでもOK。往復3~7回を目安に行いましょう。
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肩甲骨をほぐすマッサージ
続いては、指の第二関節を使って、肩甲骨をほぐすマッサージ。両前足のつけ根の出っ張った部分が肩甲骨です。
肩甲骨の間をほぐすイメージで前後に動かす
猫の前足は、ジャンプして着地するときなどに使うため、負荷がかかりやすい部位です。第二関節を使ってほぐすイメージで、肩甲骨の間で手を縦に3~7回ほど往復させましょう。
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後ろ足をほぐすマッサージ
グーの手の内側を使って、後ろ足をほぐしていきます。
つけ根周辺に手を置き、回しながらさする
ふんわりと握った手を後ろ足のつけ根付近に置き、小さく円を描くように、筋肉で盛り上がっているあたりを3~7回ほどさすりましょう。グーの内側の面全体を使って、筋肉をほぐします。できそうなら両足ともトライしてみてください。
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嫌がらない猫には前足の血行を促進させるマッサージも
前足を押さえられても猫が嫌がらないなら、手のひら全体を使った血行促進マッサージもおすすめです。
グーで3秒握ってパッとはなす
前足を3秒握って、パッと手を開く動作を両足ともに3~5回ずつ繰り返します。反対の手で首の後ろを支えながら、足のつけ根から足先のほうまで行いましょう。血行促進の効果が期待できるので、足先が冷えやすい猫におすすめです。猫が嫌がる場合は、無理に行わないでください。
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さまざまな刺激を効果的に与えられる、グーの手を使ったマッサージ。愛猫の反応を見ながら、ぜひ取り入れてみてくださいね。
お話を伺った先生/中桐由貴先生(アニマルケアサロンFLORA院長 獣医師 日本ペットマッサージ協会理事)
参考・写真/「ねこのきもち」2025年9月号『手の形にちゃんと、意味があります。頭からおしりまで♡簡単!グーチョキパーマッサージ』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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