ツボが集中している猫の顔まわりや背中は、小回りがきくチョキや、広い面積を触れるパーの手の形を使ってマッサージを行うのがおすすめです。そこで今回は、チョキ・パーの手の形で行う簡単マッサージについて、獣医師の中桐由貴先生に伺いました。
口角~肩のツボを刺激するマッサージ
チョキの手で、猫の口角~肩のツボを刺激していきます。使うのは、人さし指と中指の腹です。
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口角から円を描くようになでる
閉じた指の腹を猫の口の端あたりに当て、3~5回ほど円を描くように時計回りになでます。位置をずらし、口角→首→肩の内側の順に、前足のつけ根のほうまで3~5回ずつなでていきましょう。リンパの流れをよくする効果が期待できます。
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顔まわりのツボを刺激するマッサージ
人さし指と中指の指先を使って、顔まわりのツボを刺激していきましょう。
指先を使って、やさしくこちょこちょと動かす
顔まわりは、とくに触られるのが好きな猫が多い場所です。両目の間から頭までなで上げたり、あごやおでこで指先を細かく動かしたりしてみましょう。3~7秒を目安に行ってください。
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背中のツボを刺激するマッサージ
猫の背骨の両側はたくさんのツボが並ぶ場所です。人さし指と中指の指先を使ってツボを刺激していきましょう。
指先で背骨を挟み、小刻みにゆらして刺激を
チョキの指先で猫の背骨を挟むようにし、左右に細かく数回ゆらす動作を、おしりのほうにずらしながら3~7回繰り返しましょう。猫が立っていても、横向きに寝ている状態で行ってもOKです。
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耳の血行を促進するマッサージ
親指と人さし指のチョキでもマッサージをしてみましょう。指の腹を使って、猫の耳をマッサージします。
「つまんではなす」動作を耳の根元から先端まで行う
親指と人さし指の腹で耳をゆっくりとつまんだら、パッとはなします。この動きを耳の根元から順に先端まで、3~7回ずつ両耳で行いましょう。冷えやすい耳の血行をよくする効果が望めます。
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人肌の温かさでリラックスさせるマッサージ
広い面積を触れるパーは、手のひらで包み込むようになでることで、猫に人肌のぬくもりを感じさせ、安心感を与えられます。
おしりをたたいて刺激
猫のしっぽのつけ根周辺は神経が集中していて、触られると気持ちよく感じる猫が多い部位です。3~7回を目安に、力を入れすぎないよう注意しながらやさしくたたいてみましょう。手の指のつけ根あたりを使うとやりやすいです。
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嫌がらない猫ならおなかを温めるマッサージ
おへそのあたりを中心にして、円を描くように3~7回ほどゆっくりと大きくなでます。急所のおなかは触ると嫌がる猫もいますが、できる場合は手全体を使ってやさしくなでてみましょう。
仕上げに全身をなでる
最後は両手で背中や頭、顔など、全身を3~7回ほどなでます。その際、腫れているところがないか、皮膚が赤くなっていないかなど、体に異変がないかあわせてチェックできるとよりよいでしょう。
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ツボをピンポイントで刺激したり、猫に安心感を与えたりできる、チョキとパーの手を使ったマッサージ。愛猫の反応を見ながら、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
お話を伺った先生/中桐由貴先生(アニマルケアサロンFLORA院長 獣医師 日本ペットマッサージ協会理事)
参考・写真/「ねこのきもち」2025年9月号『手の形にちゃんと、意味があります。頭からおしりまで♡簡単!グーチョキパーマッサージ』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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