NPO法人「ファミーユ」が目指すのは、介護や治療が必要な高齢猫や、猫白血病ウイルス感染症陽性の猫など、殺処分になりうる猫を1匹残らず救うこと。その活動の裏側を、代表理事の熊崎さんとシェルター長の山下さんにうかがいました。
*記事内容はすべて2025年12月1日現在のものです。
あらゆる猫の命を繋ぐNPO法人
名古屋市の「ファミーユ」は、名古屋市動物愛護センター(以下、センター)など行政に収容された猫や犬を引き取る活動を行っています。2012年の設立以来、変わらず目標に掲げているのは「殺処分ゼロ」。そのため、高齢猫や重度の傷病猫、猫白血病ウイルス感染症や猫エイズ陽性の猫、さらには人への馴化が見込めないほど激しい威嚇猫を拒むことなく、むしろ優先的に引き取っています。
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「終生飼育を行う『老猫シェルター』は、2019年から始めました。当初は〝高度な治療はせず、穏やかに余生を過ごすための緩和ケアをやっていこう〟と決めましたが、やっぱりダメでしたね(笑)。もしかしたら元気になるかも、と奇跡を信じて、高度な治療まで行うことがあります」と話すのは、代表理事の熊崎純子さん。ファミーユは熊崎さんを中心に、3人の女性が立ち上げたNPO法人です。
「現在シェルターで暮らす猫は30匹で、高齢猫は5匹です。今の人員だと、30匹を超えると手が回らなくなってしまいます」と話すのは、理事兼シェルター長の山下万穂さん。かつて「猫とふれあいたい……」という思いが募っていたときに、設立まもないファミーユが「猫のシェルターをつくります。ボランティア募集」と呼びかけているのを知り、すぐさま参加したそうです。
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多くの人に支えられた、活動のなりたち
「高齢猫にも新しい飼い主さんが見つかることはあるんですよ。『老猫シェルター』を立ち上げたときには、5匹の猫を受け入れ、そのうち4匹が新たなお家に迎えられていきました」と話す山下さんの言葉を受けて、「今も、年に1件くらいは希望者が現れるよね」と熊崎さんがうなずきます。
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シェルターの上限は約30匹。高齢猫や傷病猫以外にも、収容数に余裕がある限りは成猫や子猫もセンターから引き取っているそうです。そういった猫は、同じビル内にある「保護猫カフェ ヘミングウェイ」や譲渡会を通じて飼い主さん探しをしています。
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「シェルター以外にも、預かりボランティアさんや看取りボランティアさんのところにも猫がいるので、全体としては現在約40匹を保護しています」(山下さん)。ほかに、バザーに出す商品を作る手芸班・ちくちくボランティアさんなど、100人近くの人が活動を支えているのだそうです。
出典/「ねこのきもち」2026年2月号『猫のために何ができるのだろうか』
取材/野中ゆみ
※この記事で使用している画像は2026年2月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載しているものです。
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