動物が動かないよう、体を押さえたり支えたりする「保定」。動物病院で診療を受けるときなどに行われますが、実は飼い主さんがふだん行うお世話にも役立ちます。そこで今回は、多くの猫・飼い主さんが苦手とする「爪切り」のときの保定方法をご紹介。猫に負担をかけない4つのポイントを、愛玩動物看護師の村尾信義先生に教えていただきました。
(1)片足を猫の後頭部あたりに添える
爪切りと猫の前足を持つので、飼い主さんは両手がふさがった状態。爪切りを持つ手の甲を猫の後頭部あたりに添えることで、頭の動きを制御し、振り返って噛みついたりすることを防ぎます(利き手と逆側の前足を切るとき)。利き手側の前足の爪を切るときは、利き手で爪切りを持ち、前足を持つ手の甲を猫の後頭部あたりに添えましょう。
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お尻は太ももで挟む
猫を「伏せ」の状態にして、太ももの間で猫の後ろ半身を押さえます。こうすることで、後ずさりや引っかくなどの動きを防ぐことができます。両手で爪を切りやすいうえ、飼い主さんの体温や柔らかさで猫の不安も和らぐでしょう。
(2)後ろ足の爪切りは「くるんで保定」を
後ろ足の爪を切るときは、猫の向きを前後逆にします。タオルでくるむと猫が安心しやすくなるほか、逃げたり回転したりするのを防ぐことができるのでおすすめです。
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(3)仰向けの状態で保定しても
抱っこ好きの猫であれば、膝の上で猫を仰向けに抱っこする保定で爪を切る方法も。猫の背中を体に引き寄せ、足を持つ手のほうの脇を締めることで猫が安定し、逃げにくくなります。
(4)2人で行えるなら、猫を寝かせる方法も
2人がかりで行えるなら、1人が保定に専念し、すべての足を持って横向けに寝かせて切るという方法も。前足・後ろ足ともに足と足の間に人差し指を入れて持つと、すり抜けにくくなります。さらに前足を持つほうの手首を猫の首の横側に添えると、頭の動きを制御できますよ。
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正しい保定をマスターすることで、猫も飼い主さんもストレスなく爪切りができます。今回ご紹介したポイントを押さえて、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
お話を伺った先生/村尾信義先生(倉敷芸術科学大学生命科学部動物生命科学科准教授 愛玩動物看護師・博士(学術))
撮影協力/福富佑香さん(愛玩動物看護師)
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も、“負担が少ない”が大切です。 猫のお世話別 保定のコツ』
文/柏田ゆき
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