約300匹の猫と向き合いながら続けられてきた「大岡山まちねこプロジェクト」。地域猫トイレの設置や住民への丁寧な説明、子供たちの協力によって街はどのように変わったのでしょうか。活動の成果と今後の課題をうかがいました。
※記事内容はすべて2026年4月1日現在のものです。
住民たちによる活動が、街の風景を変えた

これまでに保護した猫は約300匹。そのうち250匹はTNR(繁殖を抑え、地域猫として人とともに暮らしていくための活動)をし、子猫や高齢猫、傷病猫などの50匹はボランティアさんが家で預かって、譲渡会を通じて新しい家を探しました。今では地域に暮らす猫は約50匹となり、穏やかな日常を取り戻しています。「地域猫活動の肝は、住民の理解だと思います。猫嫌いの人に好きになってもらうための活動ではなく、地域の困りごとをみんなで解決していく活動です。不満や疑問を抱く方にも課題と対策を丁寧に説明してきたため、これまで住民との間にトラブルはほぼ起きていません」と、、東京都動物愛護推進員の西田りかさんは話します。
全15カ所に設置された地域猫トイレは、その敷地の持ち主が責任をもって管理します。猫は一度トイレを覚えれば継続して使うため、糞尿被害は少なくなりました。ゴハンは決まった時間に与えるルールを徹底してもらい、ネズミやカラス、害虫による被害を防いでいます。
「大岡山まちねこプロジェクトの大きな支えになっているのは、子供たちの力です。たとえば一緒に街を歩いていると、目の前をサッと駆け抜けた猫の柄や特徴を教えてくれることがあるんです。大人たちはまったく見えなかったのに、なかには動体視力がいい子もいるんですよね」。狭い場所に隠れた子猫やケガをした猫を見つけられるのも、子供の目線ならでは。ほかに、地域猫の絵本や解説動画を作って、活動のPRにひと役買ってくれた子もいるそうです。
