「ねこネットワーク」は、ペットフードの寄付事業や高齢の飼い主さん支援など、幅広い活動をしています。それらの活動は、一見、共通点がないように感じますが、どれも“猫を支える人を手助けしたい”という思いから生まれたものです。目の前の課題を拾い上げ、新たな活動を起こしていく、ちょっとほかにはない団体です。今回は、保護猫の譲渡の機会を広げる取り組みや、高齢の飼い主さんへの支援について紹介します。
*記事内容はすべて2026年8月1日現在のものです。
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保護猫の譲渡の機会を広げる「トレーラー保護猫譲渡会」
「ねこネットワーク」が取り組んできた活動の一つが、移動式の譲渡会場づくりです。普通車でけん引できる小型キャンピングトレーラーを購入し、譲渡会場として改修するという計画です。
「保護団体はつねに多くの猫を抱え、できるだけ譲渡会に参加したいと思っています。でも、既存の譲渡会は参加団体が限られてしまい、とくに小さな団体ほど参加しにくい状況があります」と代表の鈴木智恵さん。
また、譲渡会を開く場合は、会場探しに苦労するそうです。動物の利用を受け入れる施設は少なく、屋外では暑さや寒さ、騒音などが猫の負担になることも。さらに、多くの人が集まる場所で開催しなければ、新たな飼い主さんと出会える可能性が低くなります。
そこで発案したのが「トレーラー保護猫譲渡会」。2024年9月にクラウドファンディングを開始し、青いトレーラーが見事に完成しました。
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高齢の飼い主さんと猫を支える「見守り事業」
2026年4月には「ねこと暮らす高齢者支援事業」が始まりました。高齢の飼い主さんを対象にした啓発セミナーや相談会などを開催するほか、「見守り事業」などを行います。
「きっかけは、やはりキャットシッターの仕事です。2021年に1人暮らしの方が入院する際、猫のお世話をお受けしました。しかし、思いがけず亡くなられて、その方の3匹の猫は長年お世話をしてきたご縁から、私が引き取ることに」
そのとき、「飼い主さんも猫も孤立している」と感じたという鈴木さん。このような事態はすべての単身者に起こり得ることですが、とくに高齢の飼い主さんは、情報や相談先がないまま1人で課題を抱え込みがちです。さらに高齢者の場合、一緒に暮らす猫も高齢のことが多く、新たな飼い主さんが見つかりにくいため、保護団体に大きな負担となるケースも少なくありません。
「『見守り事業』は自宅を定期的に訪問し、困りごとをお聞きするなど、猫と安心して暮らせる環境を支えるサービスです。万が一の事態が起きたときには、すぐに動ける体制を整えています」
鈴木さんが目指しているのは、高齢者でも最後まで責任をもって飼うことができる仕組みづくりであり、「私たちがずっと見守っていくので、安心して猫との毎日を過ごしてください」と広く呼びかけていきたいのだといいます。
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これからもこの先も、立ち止まらず進んでいく
そして、この先、鈴木さんが思い描いているのは、保護施設の運営です。人と暮らせなくなり、行き場を失った猫のための拠点づくりを目指しています。
「高齢猫など、引き取られる見込みが低いため、譲渡会に参加できない猫というのもたくさんいるんです。でも、どんな猫でも一般家庭で愛情を受けながら暮らすことが一番の幸せですよね。そうした猫たちと触れ合うことができ、新たな飼い主さんとの出会いにつなげられる場をつくりたいと思っています」
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出典/「ねこのきもち」2026年10月号『猫のために何ができるのだろうか』
取材/野中ゆみ
※この記事で使用している画像は2026年10月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載しているものです。
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