ビタミンB欠乏症の症状と治療、予防方法
解説
ビタミンB1が体内で不足することで、食欲の低下や体重減少、神経の症状などが生じる。進行すると姿勢や歩き方に異常をきたし、けいれんを起こすこともある。ビタミンB1は体内で作ることができないため、食べ物から摂取する必要がある。猫は人よりビタミンB1の必要量が多く、バランスが悪い食生活やビタミンB1を壊す酵素(チアミナーゼ)が含まれる海産物を食べることで、欠乏症を発症する可能性がある。栄養バランスの良い食事を与えることが予防になる。症状が疑われる場合は速やかに受診を。
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原因
人の食べ物や総合栄養食ではないフードの多給などによるバランスが悪い食生活や、イカやタコ・甲殻類などビタミンB1を壊す酵素(チアミナーゼ)が多く含まれる海産物を生食することが発症の要因になります。
症状
初期の症状としては食欲低下や体重減少、元気のなさといった症状が見られやすく、症状が進行すると脳神経の異常に伴う様々な症状が見られます。ふらつきや歩き方の異常、ぐったりしたり痙攣したりといった症状がみられることがあります。特にチアミナーゼ中毒の際には、急激により強い症状がみられることも。
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診断
鑑別診断のための各種検査と臨床症状から仮診断を行い、速やかに治療を開始します。
ビタミンB欠乏症の治療
欠乏症への治療として、ビタミンB1を含むビタミンB群製剤の投与を行います。また個々の猫の体調や症状に応じ、症状の緩和に必要な対症治療を併用します。
ビタミンB欠乏症の予防
日ごろから栄養バランスのよい食事を与えるようにしましょう。イカやタコ・甲殻類などビタミンB1を壊す酵素(チアミナーゼ)が多く含まれる海産物を生食させないよう注意しましょう。
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